向こうにも私がいます降りつづけ水増す河の 何か言ってる


長い雨、いつか誰かが生きた街、のようにみえる長い雨だな


梅雨明けの耳を澄ますときこえなくなる過去がある蝉時雨なる


心ない(ならなにがある)言葉にも星の跡地の砂は懸かって


昨日には傷は治っていて身体またあたらしい客が来ている


幾千の夏幾千の翅朽ちて注いでも注いでも空はからっぽ


西からのひかりまぶしいしらぬまに手をいれていてしっている手だ