もし鳥であればと想う脳内に影も形もない鳥がいた


好きなものありますそれは人として生まれたからにはさわれない閾


重力と折り合うように象られあんなに伸びた枝は陽のもと


生きるため言葉を尽くす者に止まり、尽きれば肩を蹴ってゆく鳥


虚空って何と問う者それはねと答える者の同じ鳴き声


かあかあと鳥鳴く夕べ赤々とあらゆるひとつひとつに集まる


やわらかな足で踏む道湯上がりの上へ上へと吹きあがる風


月の客 たぶん朝まで待つだろう光に見られておれはすずしい


生まれつき見えているがそれよりも前にはなかったのだしなくてもいいか輪郭線


止めどなく感情移入してされてまた形しかわからない朝